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朴慶南氏スピーチ(エッセイスト) |

(ぱく・きょんなん)
鳥取県生まれの在日韓国人二世。テレビ・ラジオの構成作家、パーソナリティーを経て、文筆活動に。著書『クミヨ!(ゆめよ)』(未来社)『いつか会える』(毎日新聞社)、『ポッカリ月が出ましたら』(三五館)『命さえ忘れなきゃ』(岩波書店)他多数。
ヨロブン、アンニョンハシムニカ。朴慶南です。南北首脳会談が明日だったのが明後日になると聞いて、ドキッとしました。大丈夫だろうか。なぜかと言いますと、今まで20年30年前から、こんどこそはこんどこそはと期待して裏切られ続けてきた歴史があるからです。でも、大丈夫でしょう。そして、明後日に控えた今日、南北首脳会談を祝うために東京でこの場に立てたことをすごく嬉しく思います。私は在日の二世ですが、うちの父は朝鮮籍です。1959年の第一船の帰国船で、ハラボジとおじさんの一家が北に帰国しました。ですからうちの父はお酒を飲むと泣きます。昔、国のない時、国を奪われている時、国のない民族がどれだけみじめか、南北が分断されて、自分の家族が北の地にいて、南の慶尚北道に自分の故郷がある。弟の家族が北にいるから自分の故郷に帰ることができない、なんて悲しい民族だろうと言って父がお酒を飲んで泣く時、本当に私の胸が締め付けられます。学生時代、国が統一して欲しい、統一させたい、このことに私は全てをぶつけてやってきました。日本に生まれましたが、南も北も私の国だと思っております。在日として生きていますがとても辛い事がありました。李承晩ラインが海に引かれた時、日本の漁船が捕まったというニュースが流れた時、学校の友達から白い眼で見られて、あなたの国はひどい事をすると。南の地の独裁政権下、人々に銃を向けたり、弾圧したり、李承晩政権もそうでしたが、あなたの国はなんて野蛮な国なのと日本人に言われました。そして私も、私の国はどうしてあんな国、政府なんだろうと思いました。一方、最近になりますと経済困難で食べ物がない、なんて貧しい国なの。そして、ノドン一号、テポドンが飛んでなんて恐い国なの、とまた言われました。私達在日は、北と南の祖国の政治状況に、本当に揺り揺られて生きてきました。ですから、一つになって平和に生きることへの思いは本当に強いです。万が一に、ないとは思いますが、テポドンが飛んできたら、私達在日がどんな目にあわされるだろうと思います。とてもはらはらしています。先ほど石原発言に対して、先生がおっしゃられましたけれども、凶悪事件が起こるたびにハラハラドキドキします。もしそれが、朝鮮人、韓国人なら、またそらみたことか、朝鮮人は、韓国人は、また犯罪を犯したんだと言われます。こんな中、南北首脳会談です。3度の死の宣告を受けながらも、民主化運動をやってきた金大中大統領があれだけ大変な中に、北の地に向かう。南北首脳がはじめて出会う。日本の方に言いたいのですが、この会談の足をひっぱらないでください。切な思いです。
南北も日本も平和になり、民主主義が花開く事を望んでいます。石原発言についてですが、恐いです。私達は自分の本国と結びつけられて、日本でも不安定な立場にあります。非常に傷つけられ、踏みにじられ、危険な思いを抱きます。それで「石原止めろ!ネットワーク」を発足しました。先日、石原知事に質問状の解答を受け取りに務室に訪れたところ、テレビで言ったまでだからそれ以上の言葉はないと、けんもほろろに対応されましたが、7月14日夕方6時から、中野ゼロホールで大きな集会を開きたいと思います。石原発言に対する支持がある中で、こういう発言に足してきちんと違うんだ、間違ってるんだと声をあげていくのは大切な事だと思います。なおかつ、9月4日、陸海空軍4000人の自衛隊の行進がありますが、それはどこに銃を向けているんだろうか、と思ったとき、私は、私自身、私の子供、朝鮮人に向けられるんじゃないかと恐れを持っています。それに対して、9月1日、日比谷野外音楽堂で大きな集会を持とうと思っています。日本に住む私も含めてみなさんが、南北の統一に向かう平和を願って、そして日本の民主主義と平和を創っていくことを、みなさんと手をつないで大きな波にしていこうと思います。ありがとうございました。
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